〇試験研究の用に供する原子炉等の設置、運転等に関する規則等の規定に基づき、線量限度等を定める告示
昭和六十三年七月二十六日
科学技術庁告示第二十号
改正
昭和六三年一一月二二日科学技術庁告示第 二九号
平成 四年 三月二六日科学技術庁告示第  二号
平成 五年 二月二六日科学技術庁告示第  二号
平成一二年一二月二六日科学技術庁告示第 一〇号
平成一二年一二月二六日科学技術庁告示第 一五号
平成一七年一一月三〇日文部科学省告示第一六三号
試験研究の用に供する原子炉等の設置、運転等に関する規則(昭和三十二年総理府令第八十三号)第一条の二第四号及び第六号、第六条第三項、第七条第一号ハ、第八条、第十四条第四号及び第七号並びに別記様式第二の注3、核燃料物質の使用等に関する規則(昭和三十二年総理府令第八十四号)第一条第二号及び第三号、第二条の五第十号、第二条の十一第三項、第三条第四号ハ、第六号及び第八号ハ、第四条第四号及び第七号、第八条第二項並びに別記様式第一の注、核燃料物質の加工の事業に関する規則(昭和四十一年総理府令第三十七号)第一条第二号及び第三号、第七条第三項、第七条の二第一号ハ、第七条の三、第七条の八第四号及び第七号並びに別記様式第三の注3、核原料物質の使用に関する規則(昭和四十三年総理府令第四十六号)第一条第二号及び第三号、第二条第三号ハ、第五号、第七号ハ、第十一号ニ、同号ト及び第十二号ホ並びに第三条第三項、使用済燃料の再処理の事業に関する規則(昭和四十六年総理府令第十号)第一条第二号及び第四号、第八条第三項、第九条第一号ハ、第十条、第十六条第四号及び第七号並びに別記様式第二の注6、核燃料物質等の工場又は事業所の外における運搬に関する規則(昭和五十三年総理府令第五十七号)第十八条第二項、加工施設の設計及び工事の方法の技術基準に関する総理府令(昭和六十二年総理府令第十号)第十四条第一号及び第十五条第三号、試験研究の用に供する原子炉等の設計及び工事の方法の技術基準に関する総理府令(昭和六十二年総理府令第十一号)第二十五条第一項第一号及び第二十七条第三号、再処理施設の設計及び工事の方法の技術基準に関する総理府令(昭和六十二年総理府令第十二号)第十六条第一号並びに第十八条第一号、第四号及び第五号並びに核燃料物質又は核燃料物質によつて汚染された物の廃棄物埋設の事業に関する規則(昭和六十三年総理府令第一号)第一条第三号及び第四号、第十三条第三項、第十四条第一号ハ、第十五条、第十九条第四号及び第六号並びに別記様式第三の注2の規定に基づき、線量当量限度等を次のように定め、昭和六十四年四月一日から適用する。
なお、昭和三十五年科学技術庁告示第二十一号(原子炉の設置、運転等に関する規則等の規定に基づき、許容被曝線量等を定める件)は、昭和六十四年三月三十一日限り、廃止する。
(適用)
第一条 試験研究の用に供する原子炉等の設置、運転等に関する規則(昭和三十二年総理府令第八十三号)第一条の二第四号及び第六号、第六条第三項、第七条第一号ハ、第八条、第十四条第四号及び第七号並びに別記様式第二の注3、核燃料物質の使用等に関する規則(昭和三十二年総理府令第八十四号)第一条第二号及び第三号、第二条の五第十号及び第十二号、第二条の十一第三項、第三条第四号ハ、第六号及び第八号ハ、第四条第四号及び第七号、第八条第二項並びに別記様式第一の注、核原料物質の使用に関する規則(昭和四十三年総理府令第四十六号)第一条第二号及び第三号、第二条第三号ハ、第五号、第七号ハ、第十一号ニ及びト、第十一号の二ハ並びに第十二号ホ並びに第三条第三項並びに試験研究の用に供する原子炉等の設計及び工事の方法の技術基準に関する規則(昭和六十二年総理府令第十一号)第二十五条第一項第一号及び第二十七条第三号の規定による線量当量限度等については、この告示に定めるところによる。
(管理区域に係る線量等)
第二条 管理区域における外部放射線に係る線量、空気中の放射性物質の濃度又は放射性物質によつて汚染された物の表面の放射性物質の密度は、次のとおりとする。
一 外部放射線に係る線量については、三月間につき一・三ミリシーベルト
二 空気中の放射性物質の濃度については、三月間についての平均濃度が第七条第一号から第四号までに規定する濃度の十分の一
三 放射性物質によつて汚染された物の表面の放射性物質の密度については、第五条に規定する表面密度限度の十分の一
2 前項の場合において、同一の場所に外部放射線と空気中の放射性物質とがあるときは、外部放射線に係る三月間の線量又は空気中の放射性物質の三月間についての平均濃度のそれぞれの第一号の線量又は第二号の濃度に対する割合の和が一となるようなその線量又は濃度をもつて、それぞれ第一号の線量又は第二号の濃度に代えるものとする。
(周辺監視区域外の線量限度)
第三条 周辺監視区域外の線量限度は、次のとおりとする。
一 実効線量について一年間(四月一日を始期とする一年間をいう。以下同じ。)につき一ミリシーベルト
二 皮膚の等価線量について一年間につき五十ミリシーベルト
三 眼の水晶体の等価線量について一年間につき十五ミリシーベルト
2 前項第一号の規定にかかわらず、文部科学大臣が認めた場合は、実効線量当量等について一年間につき五ミリシーベルトとすることができる。
(放射線業務従事者の線量の記録)
第四条 試験研究の用に供する原子炉等の設置、運転等に関する規則第六条第三項、核燃料物質の使用等に関する規則第二条の十一第三項及び核原料物質の使用に関する規則第三条第三項に規定する線量当量率並びに試験研究の用に供する原子炉等の設置、運転等に関する規則第六条第三項に規定する線量当量は、第十一条第一項又は第六項の規定により算定されたものについて記録するものとする。
2 放射線業務従事者の線量は、次について記録するものとする。
一 一年間の線量については、実効線量並びに皮膚及び眼の水晶体の等価線量
二 三月間の線量については、実効線量
三 一月間の線量については、人体内部に摂取した放射性物質からの放射線に被ばくすること(以下「内部被ばく」という。)による実効線量及び腹部表面の等価線量
四 五年間(平成十三年四月一日以後五年ごとに区分した各期間をいう。以下同じ。)の線量については、一年間ごとに算定された実効線量の合計
(表面密度限度)
第五条 管理区域内の人の触れるおそれのある物であつて放射性物質によつて汚染されたものに係る放射性物質の表面密度限度は、次の表の上欄に掲げる放射性物質の区分に応じてそれぞれ同表の下欄に掲げる表面密度とする。
放射性物質の区分
表面密度
アルファ線を放出する放射性物質
四ベクレル毎平方センチメートル
アルファ線を放出しない放射性物質
四十ベクレル毎平方センチメートル
 
(放射線業務従事者の線量限度)
第六条 放射線業務従事者の線量限度は、実効線量について次のとおりとする。ただし、核原料物質の使用に関する規則第二条第十一号の二に掲げる線量限度については、第四号の規定は適用しない。
一 五年間につき百ミリシーベルト
二 一年間につき五十ミリシーベルト
三 女子(妊娠不能と診断された者、妊娠の意思のない旨を原子炉設置者、使用者、核原料物質使用者及び国際規制物資使用者(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号。以下「法」という。)第六十一条の三第一項の許可を受けた者であつて法第五十七条の八第一項第三号の核原料物質以外の核原料物質である国際規制物資を使用するものに限る。)(以下この条において「原子炉設置者等」という。)に書面で申し出た者並びに次号に規定する者を除く。)については、前二号に規定するほか、四月一日、七月一日、十月一日及び一月一日を始期とする各三月間につき五ミリシーベルト
四 妊娠中である女子については、第一号及び第二号に規定するほか、本人の申出等により原子炉設置者等が妊娠の事実を知つたときから出産するまでの間につき、内部被ばくについて一ミリシーベルト
2 放射線業務従事者の線量限度は、等価線量について次のとおりとする。
一 眼の水晶体については、一年間につき百五十ミリシーベルト
二 皮膚については、一年間につき五百ミリシーベルト
三 前項第四号に規定する女子の腹部表面については、同項同号に規定する期間につき二ミリシーベルト
(放射線業務従事者に係る濃度限度)
第七条 放射線業務従事者の呼吸する空気中の放射性物質の濃度限度は、三月間についての平均濃度が次のとおりとする。
一 放射性物質の種類(別表第一に掲げるものをいう。次号及び第三号において同じ。)が明らかで、かつ、一種類である場合にあつては、別表第一の第一欄に掲げる放射性物質の種類に応じて第四欄に掲げる濃度
二 放射性物質の種類が明らかで、かつ、空気中に二種類以上の放射性物質がある場合にあつては、それらの放射性物質の濃度のそれぞれその放射性物質についての前号の濃度に対する割合の和が一となるようなそれらの放射性物質の濃度
三 放射性物質の種類が明らかでない場合にあつては、別表第一の第四欄に掲げる濃度(当該空気中に含まれていないことが明らかである放射性物質の種類に係るものを除く。)のうち、最も低いもの
四 放射性物質の種類が明らかで、かつ、当該放射性物質の種類が別表第一に掲げられていない場合にあつては、別表第二の第一欄に掲げる放射性物質の区分に応じて第二欄に掲げる濃度
五 外部放射線に被ばくするおそれがあり、かつ、空気中の放射性物質を吸入摂取するおそれがある場合にあつては、外部放射線に被ばくすること(以下「外部被ばく」という。)による一年間の実効線量の五十ミリシーベルトに対する割合と空気中の放射性物質の濃度のその放射性物質についての前各号の濃度に対する割合との和が一となるようなその放射性物質の濃度
(緊急作業に係る線量限度)
第八条 緊急作業に係る線量限度は、実効線量について百ミリシーベルト、眼の水晶体の等価線量について三百ミリシーベルト及び皮膚の等価線量について一シーベルトとする。
(周辺監視区域外の濃度限度等)
第九条 試験研究の用に供する原子炉等の設置、運転等に関する規則第十四条第四号及び第七号、核燃料物質の使用等に関する規則第二条の五第十二号、第四条第四号及び第七号、核原料物質の使用に関する規則第二条第十一号ニ及びト並びに試験研究の用に供する原子炉等の設計及び工事の方法の技術基準に関する規則第二十五条第一項第一号に規定する空気中又は水中の放射性物質の濃度限度は、三月間についての平均濃度が次のとおりとする。
一 放射性物質の種類(別表第一に掲げるものをいう。次号及び第三号において同じ。)が明らかで、かつ、一種類である場合にあつては、別表第一の第一欄に掲げる放射性物質の種類に応じて、空気中の濃度については第五欄、水中の濃度については第六欄に掲げる濃度
二 放射性物質の種類が明らかで、かつ、空気中又は水中にそれぞれ二種類以上の放射性物質がある場合にあつては、それらの放射性物質の濃度のそれぞれその放射性物質についての前号の濃度に対する割合の和が一となるようなそれらの放射性物質の濃度
三 放射性物質の種類が明らかでない場合にあつては、別表第一の第五欄又は第六欄に掲げる空気中又は水中の濃度(それぞれ当該空気中又は水中に含まれていないことが明らかである放射性物質の種類に係るものを除く。)のうち、それぞれ最も低いもの
四 放射性物質の種類が明らかで、かつ、当該放射性物質の種類が別表第一に掲げられていない場合にあつては、別表第二の第一欄に掲げる放射性物質の区分に応じて、空気中の濃度については第三欄、水中の濃度については第四欄に掲げる濃度
五 空気中及び水中に放射性物質がある場合において、それらをあわせて吸入摂取及び経口摂取するおそれがあるときは、その空気中又は水中における放射性物質の濃度のそれぞれ空気中又は水中のその放射性物質についての第一号、第三号又は前号の濃度に対する割合の和が一となるようなそれらの放射性物質の濃度
六 外部放射線に被ばくするおそれがあり、かつ、空気中又は水中の放射性物質を吸入摂取又は経口摂取するおそれがある場合にあつては、外部被ばくによる一年間の実効線量の一ミリシーベルトに対する割合と空気中又は水中の放射性物質の濃度のその放射性物質についての空気中又は水中の放射性物質の前各号の濃度に対する割合との和が一となるようなそれらの放射性物質の濃度
2 前項の規定は、第三条第二項の規定に基づき長官が認めた場合は、適用しない。
(放射線業務従事者の線量の報告)
第十条 放射線業務従事者の線量は、実効線量について報告するものとする。
(外部放射線に係る線量等の算定)
第十一条 第二条第一項第一号に規定する外部放射線に係る線量は実効線量とし、第四条第一項に規定する外部放射線に係る線量当量率は一センチメートル線量当量率とし、第四条第一項に規定する外部放射線に係る線量当量は一センチメートル線量当量とする。
2 実効線量は、次に規定する外部被ばくによる実効線量と内部被ばくによる実効線量との和とする。
一 外部被ばくによる実効線量当量は、一センチメートル線量当量とすること。
二 内部被ばくによる実効線量当量は、第四項の規定により算出したものとすること。
3 等価線量は、次のとおりとする。
一 皮膚の等価線量は、七十マイクロメートル線量当量とすること。
二 眼の水晶体の等価線量は、一センチメートル線量当量又は七十マイクロメートル線量当量のうち、適切な方とすること。
三 第六条第一項第四号に規定する女子の腹部表面の等価線量は、一センチメートル線量当量とすること。
4 内部被ばくによる実効線量は、別表第一の第一欄に掲げる放射性物質の種類に応じて、吸入摂取の場合は第二欄に、経口摂取の場合は第三欄に掲げる線量係数に摂取量を乗じたもの(二種類以上の放射性物質を吸入摂取し、又は経口摂取した場合にあつては、それぞれの種類ごとに算出したものの和とする。)とする。
5 第二項の実効線量又は第三項の等価線量の算定に当たつては、診療を受けるための被ばくを除くものとする。
6 第一項から第四項までの規定については、文部科学大臣が認めた場合に、他の方法により算定することを妨げるものではない。
(管理区域に係る線量等に係る経過措置)
第十二条 この告示の適用の際現に核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第二十三条第一項及び第五十二条第一項の許可を受けている者が当該許可に基づき設置し、又はその位置等の変更をした施設については、第二条、第七条及び第九条の規定は、平成十五年四月一日から適用し、それまでの間は、なお従前の例による。
 
前 文 〔平成一七年一一月三〇日文部科学省告示第一六三号抄〕
 
平成十七年十二月一日から適用する。
〔別表 略〕

 

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